市政の動き−議会報告

【17.12.25】新安城駅の橋上化 市長公約が多額の税金投入を

市は対応を180度転換

 新安城駅橋上化の会議録では、安城市と名鉄の協議は2008年から17年の10年間で47回行っています。
 市は、「橋上駅は市の政策として必要としたことは一度もない」(08年)。「(橋上化は)請願事業と考えておらず、自由通路も要望したことはない」(15年)と発言していました。
 ところが現在は「新安城駅は北の玄関口であり、財政状況が比較的良好であるこの時期に、多額の費用を負担してでも改修する必要があると判断した」と説明しています。
 宮川議員は、市の対応が180度変わった理由を質しました。
 市は、「北部地域のまちを持続的な発展に導くため、新安城駅の整備を判断した」と答えました。

小中学校へのエアコン設置は18億円

 宮川議員は「橋上化事業のメリットは自由通路ができ、エレベーター、エスカレーターができて便利になりますが、北部地域の発展については調査もしていないことから発展の保障はありません」と指摘しました。
 そして、税金の使い方として、たとえば小中学校普通教室(603教室)にエアコンの設置は、刈谷市の1教室300万円とした場合、18億円で設置できるとし、残りの12億円を活用すれば魅力ある北部地域のまちづくりを進めれるのではないか。今回の市の負担の30億円は、名鉄の駅舎が新しくなるだけで、北部地域の道路も公園も整備はされません。市民にとってこの方が有効ではないかと指摘しました。

名鉄の厚かましい要求を認めるな

 市は駅舎改築は他市でも自治体が負担していると答弁しました。
 宮川議員は、「名鉄は昨年、そして今年9月期決算で過去最高の利益を上げています。名鉄は安城市民も含めて、利用者によって利益を上げているわけです。その利用者が納めた税金を使って駅舎を改築せよと言っているのです。このような厚かましい要求は他市は認めても安城市は認めてはならない。あってはならない」と指摘しました。
 市は15年2月の市長選挙後の協議で「市長選を経て積極的になって、ある程度の部分は負担することになる」「市長から少しでも早く整備するように言われている」と発言しています。
 市の決断の背景に市長公約があると思われます。

市は譲歩を重ね30億円の負担

 会議録では市は、「15億も20億も出して欲しいではとても無理」(08年)と主張していましたが、結果は30億円の負担となりました。
 また、市は「自由通路しか負担しない」(13年)、「名鉄専用部分は負担しない」(15年)、「ホームの拡張等は名鉄が負担すべきだ」(17年)と主張してきましたが、「名鉄名古屋本線新安城駅の自由通路及び駅舎橋上化事業に関する確認書」では、ー由通路の費用は市が負担。鉄道係員の合宿所と駅舎の内装の一部を名鉄が負担、それ以外の費用は市の負担。プラットホームの拡幅の費用は市の負担。ぅ廛薀奪肇曄璽爐凌鷯紊欧裡格の2の費用は市の負担、3分の1は名鉄の負担としています。市が費用のほとんどを負担する内容となっています。
 市は、「譲歩ではなく英断だ」と言っていますが、この経過からは市が譲歩に譲歩を重ねて、請願事業と変わらない事業費の負担となったことは明らかです。

市はもっと名鉄に負担を求めなさい

 12月議会一般質問(5日)で宮川議員が新安城駅の橋上化計画について質問しました。この計画には多くの市民が望む新安城駅西の「開かずの踏切」は含まれていません。
 市が総事業費の95%(30億円)負担することについて、市民から名鉄の財産となる駅舎やホームの建設費用の大部分を負担することは異常だ、という声が上がっています。
 宮川議員は、市と名鉄との意見交換の記録をもとに、市の方針が変わっていく姿を追及しました。事実が記録に残っているだけに、質問は市の答弁を圧倒する力強いものでした。
 過去、市が「駅舎は名鉄の利益を出すところであり、整備後は名鉄の財産となるものである」との常識的な立場で名鉄と話し合っていたことを指摘し、いつ方針が変わったのかと問いかけました。しかし、市はその時期を答えませんでした。
 ただ、「北の玄関口としての新安城駅を新しくして、北部の開発の起爆剤にしたい。財政に余裕のある現在、多額の費用を負担してでも改修が適当であると、英断した」と答弁しています。
 傍聴した私は、この答弁に名鉄が費用を分担する気がないから、方針を変更したように感じました。その奥には知立や岡崎、刈谷など周辺都市の駅前開発が進んでいる中で、それに遅れをとることへの焦りがあるのではないか、と思いました。
 人口減少が目前に迫っている今日、市は「北部地域で都市開発を進める立場から」ということだけでなく、駅舎改築が将来の開発にどのような効果をもたらすのか、具体的な想定を示して欲しかったと思いました。
 また、宮川議員の「市民の理解は把握しているのか」との質問には答えませんでした。
 市はこの事業計画を「英断だ」とていますが、質問の肝心な部分について一切答えられなかったことに不安を覚えます。 (昭和町 M生)

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