市政の動き−議会報告

【19.08.12】次世代型「流動床式焼却炉」採用―はつかいちエネルギークリーンセンター

高い排ガス基準規制と熱エネルギーの有効活用

   安城市議会福祉環境委員会は、7月17日から19日まで総社市・廿日市市・防府市の行政調査を行いました。私も委員のひとりとして参加しましたので、その概要をお知らせします。今回は2日目の広島県廿日市市と3日目の山口県防府市についてです。(森下さちこ)
 広島県廿日市市は瀬戸内海に面した港町であり、世界遺産に指定された「安芸の宮島(厳島)」が有名です。今年4月、宮島と海を隔てた向かい側に、次世代型炉「流動式燃焼炉」を採用したごみ焼却施設「はつかいちエネルギークリーンセンター」がオープンしました。
 流動床燃焼炉では、ごみを細かく破砕して炉に投入し、高温の砂と接触させ、ごみを約5秒で高温燃焼し、ダイオキシン類や窒素酸化物等の発生自体を抑制しています。 炉は直径2・6mとコンパクトで、広大な土地が必要ではありません。
 環境保全に配慮し、排ガス基準値を法規制値より厳しく設定し運用しています。高度排ガス処理システムで、排ガスからばいじん・ダイオキシン類・硫黄酸化物等の有害物質を除去しています。
 また、ごみ処理で発生する熱エネルギーにより蒸気を発生させ、発電を行い、本施設及び同敷地内衛生センターで使用しています。余剰電力は売却し、発電後の蒸気エネルギーで温水を発生させ、隣接する都市ガス工場へ供給もしています。
 南海トラフ地震に対する耐震性を備え、常時1週間分の防災用品をストックし、災害時には200人を受け入れることのできる避難場所としての機能も有しています。
 ごみの約10パーセントが飛灰となり、フィルターを通して回収され、地域の環境を汚さないよう薬品を混ぜて固められ、最終処分場で埋め立てられています。
 人間が住む限り、環境破壊が無くなりませんが、環境負担の少ない社会を創れないか行政は模索しています。
 安城市もリデュース・リユース・リサイクルを呼びかけ、ごみの減量化に取り組んでいますが、物のあふれる使い捨ての便利な社会に生きる私たちは、ごみを減らすこと自体に苦慮しているのが現実です。安城市のごみ焼却施設は現在稼働23年目、10年後を目途に新施設建設の計画がされている時期です。私自身の暮らし方を見つめながら、ごみ減量を心がけていきたいと思います。


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