市政の動き−議会報告

【23.11.20】三重県桑名市の結婚支援事業

少子化対策特別委員会が調査

 結婚・子育て世代が将来にわたる展望を描く事のできる環境づくり事業及び少子化対策、子育て支援施策の調査研究を行いました。(森下さちこ)

人口対策事業のひとつ

 今回調査の対象であった桑名市の「出会い・結婚支援事業」は、人口減少対策パッケージ
14万リバウンドプランの中の人口流入を促進する事業、定着環境を整備する事業、流出抑制事業のパッケージのうちの一部です。
 マッチングアプリでは、市と螢┘Ε譽(東京)が連携協定を結び、螢┘Ε譽からの協賛金700万円により市費負担が発生していません。しかし来年度からは新たな有償プランが提案されています。
 仮想空間「メタバース」を活用した婚活イベントも東京の事業者への委託です。
 結婚を個人に促すことは行政のすることではないという認識のもと、市民一人ひとりが幸せを実感できるウェルビーイング、その人にとって良い状態であるまちづくりを推進しているとの説明でした。

官製婚活の問題は

 官製婚活は行政主導で安心感があるとの意見もありますが、もともと民間事業者が行っていた事業を自治体が民間事業者へ委託することで、税金が民間企業へ流れる仕組みとなっています。その事業効果も明確に評価できないといった問題点もあります。
 また、未婚の男女の結婚を支援する事業の後ろには女性に対し「子どもを産み育てる」選択を押し付け、政府の理想とする家族像が見え隠れしています。
 行政主導で学校、企業、地域社会全体を巻き込むことで、結婚をしていない人に対し「結婚していない」「子どもを産んでいない」「(人として)問題があるのではないか」といった目が向けられる社会に逆戻りするのではないかといった懸念もあります。

少子化の原因は複合的

 国は結婚をしないから子どもが増えない、結婚しないのは出会いがないからだとし、経済政策として官製婚活を推奨してきました。
 しかし、愛知県の実施した民間意識調査では、期待する少子化施策の中の結婚する施策について、「賃金を上げて安定した家計を営めるよう支援すること」が46.8%と最も高く、次いで「安定した雇用環境を提供すること」「夫婦ともに働き続けられるような職場環境の充実」となっています。出会いがないことを理由に進める官製婚活は、本当の意味での少子化対策ではなく、労働環境の改善、子育てにかかる費用の軽減、ジェンダー平等意識の醸成。国の政治が変わらなければ少子化の一途をたどることは目に見えています。
 桑名市の取り組みは結婚したいと考える人への情報提供であり、ウェルビーイングとの位置づけであるという回答は納得できました。

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