市政の動き−議会報告
【25.02.17】岡山県瀬戸内市の公共交通施策を視察
数年間交通施策途絶えていた
瀬戸内市は、2004年に邑久町、牛窓町、長船町の3町が合併して誕生しました。中央部は平野であり、JR沿線ではわずかに人口も増加しています。
2012年に、瀬戸内海に面している牛窓地域にオンデマンド型乗合バスの実証運行を開始しましたが、予約や乗継が不便であることから、利用者が伸びず、1年9カ月で終了となりました。その後しばらく交通施策は途切れましたが、2017年11月より公共交通不便地域の解消を目的に、3路線で市営バス(当初の運賃300円)の運行を開始しました。タクシー利用券(年間3万6000円)の配布も行い、2020年に市営バス3路線を追加しています。
民営バス2路線が撤退を決めた後、2022年から民営バスのサービス水準を引き継ぎつつ、
市民の足の確保に努めています。
運賃引き下げで利用者4倍
現在、市営バスの運賃は1乗車100円(中学生以下無料)です。元民営バス路線は、市営となり運賃が引き下げられたことで、利用者が4倍に増加したと説明がありました。その一方で、赤字の補填分の補助金約250万円であった年間の市負担は、8路線で1億円を超えています。
安城市では、あんくるバスと名鉄バスが走っています。あんくるバスは安価でありがたいが、本数が少なく目的地までの乗車時間が長いこと、名鉄バスは運賃が高いことで不満が出ています。それが市営と民営の違いではあるのかもしれませんが、市民の移動の自由を保障するために、名鉄バス利用者への運賃助成等で利用促進を呼びかけ、市の負担は最小限で、より利用しやすい公共交通とすることも可能ではないかと考えました。