市政の動き−議会報告

【25.06.16】戦後80年「平和の尊さを後世へ」

森下さちこ議員が一般質問

   「被爆国」「核」にも触れていない
   安城市が提案した「安城市平和都市宣言(案)」

 先人のたゆまぬ努力により築かれた、きれいな水とみどりあふれる豊かなまちで、私たちは、平和な暮らしを享受しています。
 しかし、世界各地では、今も紛争や分断、差別が絶えず、多くの人々が命を失い、傷ついています。
 私たちは、誰もが安心して笑顔で過ごせる暮らしの実現を求め、平和の大切さを訴えていかなければなりません。
 安城市は、戦後80年の節目の年に、世界の恒久平和に向けた不断の努力を誓い、ここに『平和都市』を宣言します。

市の決意をアピールする機会

 多くの自治体から遅れをとった安城市が、ようやく「平和都市宣言」を出すことになり、6月議会に議案上程されています。
 今年は戦後80年という節目の年。
 森下議員の質問に対し、市は「終戦から長い年月が経過し、人々の戦争の記憶が薄れゆく中で、平和の尊さを後世に伝えようとする市の決意を、より強くアピールできる機会と考え宣言を出すに至った」と説明しました。

宣言文の作成過程で

 昨年12月に、安城市職員のプロジェクトチームが結成され、宣言文(案)が作成されました。
 全国1788自治体のうち1671自治体が既に宣言をしています。
 市は「県内外の多くの自治体の宣言を研究し」「本市の目指す平和に相応しい表現方法などを参考にした」としています。
 また、市職員のプロジェクトチームが用意した宣言文を基に、今年1月には市内の高校に通う高校生と、3月には遺族連合会の方との意見交換を実施しています。
 市民との意見交換の場で印象的であった点について「平和に対し、戦争の根絶と並んで人権問題への取組が必要と考え、平和の概念を幅広く捉えている点」だと説明しています。

「核廃絶」等を含めない理由

 既に(非核)平和都市宣言を出している自治体の宣言文の中には、「唯一の戦争被爆国」や「核兵器廃絶の願い」などの文言が含まれています。しかし、安城市が提案している平和都市宣言には、そうした文言が一切ありません。
 日本が唯一の戦争被爆国であること、世界は保有国により核使用の脅威にさらされている現状を踏まえると、安城市の抽象的な宣言文は不十分な内容です。
 森下さちこ議員は、市が提案している宣言文の中に「被爆国」や「核兵器」等の文言が含まれていない理由を質しました。
 市は、宣言文を検討していく過程で「戦争などと並んで、分断や対立のほか、差別など人権にかかわる問題が、今の社会において平和の妨げになっていると考える人が多いことが分かった」とし、「人々の多様な理念をできるだけ平等に汲み取れるようにするため、戦争や核兵器のみに焦点を当てる表現を用いなかった」と答弁しました。

質問にまっすぐ答えない当局

 森下議員は、宣言文の作成過程において、「被爆国」や「核兵器廃絶」といった文言を初めから含めていなかったのか、それとも市民との意見交換の時に用いた宣言文にはあったのかを質しました。
 市は「この時期に平和都市宣言を発出する意義や、地方の一都市として現実的な役割などを考慮していった結果としての宣言案であり、文案からこうした文言を削除したものではない」と、正面からの答弁を避けました。

 市長 「幅広く、紛争の廃絶を願う」

 三星市長は、安城市の宣言の特徴として「平易な言葉」「簡潔な文章」をあげ、「平和の実現に対する人々の価値観は、世代を問わず、かなり多様化していると感じている。この時期に宣言を行うならば、時代の変化に適応した内容とすることが期待されている」と答弁しています。
 また、宣言文に「被爆国」「核兵器廃絶」といった文言が含まれていないことについて、「世界平和の実現に向け、核兵器のない世界を求めることを否定するつもりはない。『紛争』の手段となる核兵器の廃絶を願うことは、本市の平和都市宣言の理念には当然含んでいる」とする一方で、「実現に向けては、国際的な対話による協調関係の構築が必要であり、地方の一都市が直接貢献できることは限られている」とも述べました。
 さらに「先の大戦では、広島、長崎への原爆投下以外にも、沖縄での地上戦や、東京大空襲、この地方では名古屋などへの空襲で多くの命が失われた」ことや「世界各地では、核兵器以外の様々な武装兵器が使用され続けている」ことにふれ、「核兵器の使用を含め、幅広く、戦争を始めとする紛争の根絶を願うことが重要」との自身の考えを述べました。

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