市政の動き−議会報告
【26.07.26】自衛官募集のための個人情報提供中止を
除外申請では権利が守れない
安城市は、自衛官募集のために、年度内に18歳と22歳になる市民の個人情報をタックシールにし、自衛隊へ提供しています。
提供を望まない場合は「除外申請」を行う必要があります。2025年度は対象者3766人中7人、2026年度は3736人中13人が申請しました。
しかし、申請しなければ自動的に個人情報が提供される仕組みは、「提供を望まない」という本人の内心を行政に示すことを強いるものです。
これは、憲法19条が保障する思想・良心の自由、いわゆる沈黙の自由に抵触するとの指摘があります。
また、特に未成年者の個人情報を、本人や保護者の同意なく外部へ提供することは、個人情報保護の観点から重大な問題だと言えます。
提供をやめる自治体は増加中
一方で、個人情報の提供を行わない自治体が全国で増えています。
埼玉県では、2026年度からすべての自治体が個人情報の提供を行わないとしています。東京都でも、三鷹市や小金井市などが同様に個人情報の提供を行わず、広報誌への募集案内掲載のみとする方針を採っています。
これらの自治体は、個人情報保護条例との整合性、本人の意思確認をしないまま情報を提供することへの懸念、若者の思想・良心に関わる情報を行政が扱うことへの慎重姿勢から、個人情報の提供を行わない判断をしています。
個人情報の提供は義務ではなく自治体の裁量によるものです。住民の権利を守る観点から「提供しない」という選択をする自治体が全国的に増加していることは、安城市が制度を見直すうえで重要な参考事例となります。
戦時中、自治体が徴兵制に協力
政府は近年、集団的自衛権の行使容認や敵基地攻撃能力の保有など、憲法の平和主義に反する政策を進めています。
防衛費は5年間で43兆円に拡大し、大軍拡路線が鮮明です。
国会答弁では「台湾有事」での自衛隊の関与にも言及され、若い自衛官が戦争に巻き込まれる危険性が現実味を帯びています。
戦時中、自治体は徴兵制に協力し、若者を戦場へ送り出す役割を担っていました。
現在の個人情報の提供は、当時の構図を想起させ、自治体が戦争準備に協力することにつながりかねません。個人情報保護の観点からも、自治体の戦争協力という観点からも、個人情報の提供は中止すべき制度です。
改憲勢力が強まる今こそ、安城市が平和主義を守る姿勢を示すことが求められています。
市民の権利とプライバシーを守るためにも、安城市が自衛隊への個人情報提供を中止することが必要です。

