市政の動き−議会報告

【26.09.21】憲法を扱う映画上映会の後援不承認

政治的中立性とは何か

 森下さちこ議員は、市民向けの映画上映会の後援について、市および市教育委員会が不承認とした判断について、一般質問で問題提起しました。憲法や平和を扱う文化活動が「政治的中立性を損なう恐れがある」と判断した理由を問い、市の平和行政との整合性を指摘しました。
 上映会を主催する団体は、平和・人権・環境など社会課題への理解を深めることを目的に、市の後援を受けながらアンフォーレで継続的に上映会を開催してきました。
 ところが、10月に予定されている映画「誰がために憲法はある」については、「政治的中立性を損なう恐れがある」として、市は後援を不承認としました。
 森下議員が「政治的中立性とは何を指すのか」と質したところ、市は「市の名義や信用が、政治的に賛否の分かれる問題や特定の政治的主義について、支持または不支持のために用いられる恐れがある場合を指す」と説明しました。
 さらに、今回の不承認理由として「憲法に関する特定の立場に基づく記載があり、特定の政治的主張への支持と受け取られる可能性がある」と答弁しました。

平和主義は憲法の原則

 作品は憲法前文の朗読や戦争体験者の「二度と戦争をしてはいけない」という思いを描き、平和を願う内容が中心となっています。憲法の平和主義は特定政党の主張ではなく、日本国憲法の根本原則であり、公務員が尊重・擁護する義務を負っています。
 後援が得られなかったことで公共施設へのチラシ設置ができず、市民への周知が制限されている点も問題として取り上げました。
 森下議員は「政治的中立の定義を広げすぎた結果、行政がむしろ政治的中立を逸脱しているのではないか」と疑問を呈しました。
 市は「文化活動そのものを否定するものではなく、政治的主張の支持と受け取られる恐れを考慮した判断であり、平和行政の趣旨に反するものではない」と答弁しました。
 今回の議論は、行政の後援制度と政治的中立性の解釈を改めて問う契機となりました。

平和行政は前進しているのか

 安城市は平和都市宣言を掲げながら、七夕まつりでは軍用車両が展示され、平和や憲法を扱う映画上映会は「政治的中立性」を理由に後援を不承認としています。
 森下議員は、こうした市の判断が
平和を考える文化活動を萎縮させ、
市民を遠ざけると批判しました。
 昨年の議会で市長は平和施策の強化を約束しましたが、被爆樹木の植樹など具体的な取組は進んでおらず、理念だけが先行していると言わざるを得ません。

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