市政の動き−議会報告

【26.09.21】選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書 不採択

「国の動向を注視」と先送り

 2023年に提出された議員提出議案「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書」は、「国会の議論の動向を注視しつつ慎重に審査する必要がある」として継続審査となり、その後も3年以上にわたり審査が続けられてきました。
 今議会では総務企画委員会で採決が行われ、賛否同数となり、委員長判断により不採択となりました。本会議でも賛成9、反対17(1人欠席)で不採択となりました。自民党系議員が反対しました。
 賛成したのは、議案提出者である森下さちこ議員、石川つばさ議員、すば康貴議員のほか、公明党の3議員、みらいの風の3議員でした。

結婚の選択肢を増やす制度

 選択的夫婦別姓制度は、夫婦に別姓を強制するものではありません。同姓を選びたい人は同姓のまま、別姓を選びたい人は別姓を選べる制度です。価値観の違いを認め、異なる生き方を尊重し合うための仕組みであり、現行制度によって不利益を受けている人を救済することを目的としています。
 地方議会が現場の実態を踏まえて、国会に議論を促すことは地方自治法に基づく重要な役割です。今回の意見書は、地方から制度の法制化を求める公式な意思表示として、国の議論を前に進める一助となることを期待して提出されたものです。

困っている人を置き去りに

 審査を付託された総務企画委員会では、制度自体には反対しないとしながら「意見書提出には至らない」とする意見がだされました。しかし、「国の動向を注視する」として採決を先延ばしにしてきた経緯を踏まえると、結果として国の判断に追随するだけで独自の判断を示していないようにも見えます。
 また、旧姓使用で不都合がないという個人的経験を根拠とした意見も示されました。旧姓使用はあくまで通称利用にすぎず、戸籍名との不一致による事務負担や誤認リスクは解消されません。旧姓使用の拡大だけでは、現行制度が抱える根本的な問題の解決には至らないことは明らかです。
 選択的夫婦別姓は女性の問題にとどまらず、国際社会で活躍する人々や多様な家族の形に対応するために不可欠な制度とされています。
 制度の必要性を訴える声は続いており、誰もが自分らしい名前で生きられる社会の実現に向けた取り組みは、今後も求められます。

日本の現状

◆日本は夫婦同姓を法律で義務付ける唯一の国(法務省答弁)
◆結婚後の改姓は約94.1%が女性側(人口動態統計2024)
◆旧姓使用の拡大では、戸籍名との不一致による事務負担・ 誤認リスクが解消されない
◆国連女子差別撤廃委員会から繰り返しの改善勧告が出され ている
◆経済界による制度導入の要望
◆改姓による社会的不利益・精神的負担が増加

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